【完全無欠バターコーヒー】「最強の食事」の2週間プログラムを実践してみた【エンジニアも注目】
はじめに
常日頃から漠然と「エンジニアが一流スポーツ選手のように健康管理・栄養管理して、仕事で最大限のパフォーマンスを出す」という理想を叶えられないかと考えていた。
そんなときに「シリコンバレー式 自分を変える 最強の食事」という本に出会った。
IQを20ポイント上げ、集中力を激増させた驚異の食事!
毎日0.5キロ痩せて、パフォーマンスが最大化する!
この謳い文句と「最強の食事」というタイトルに胡散臭さは否めなかったが、読み進めてみると、まさに自分の理想のとおり食事改善で仕事のパフォーマンスを上げることを目指した方法が書いてあった。
今回この「最強の食事」のなかで紹介されている2週間プログラムを実践してみたので、結果も含めてまとめる。
「最強の食事」とは?
端的に言うと、健康維持、集中力の向上、肥満の改善を目指す食事改善方法である。
バターコーヒーによるダイエット効果が注目されがちであるが、著者の主張は、 食品が人体へ与える影響を理解し、自分にあった食事を摂って健康と生活の改善を目指してバイオハックしよう というものである。
ちょっと堅苦しい言い回しになってしまったが、要は、 自分に合った食品が何なのか?自分に合わない食品は何なのか?をしっかり把握して、仕事や勉強に取り組む際の集中力を高めるとともに、肥満も改善できる食事に変えていこう というのが「最強の食事」の狙いである。(と解釈している)
「最強の食事」実践のためのポイント
「最強の食事」の2週間プログラムをやって感じた「最強の食事」実践のためのポイントをかんたんにまとめると以下のようになる。
- プチ断食
- バターコーヒー
- バランスの良い脂肪摂取
- 低糖質・低炭水化物
- 自分に合わない食材の特定
- 野菜や魚の摂取
半分以上聞いたことがある内容であり、新鮮味がないようにも思えるが、これらの組み合わせが大きな効果を生んでいた。
その仕組みについて説明する。
プチ断食
プチ断食は、夕食から翌日の昼食まで最低15時間は食事ができないというものである。
「完全無欠断続的ファスティング」と命名されており、”断続的”の示すとおり、朝食として バターコーヒーを飲むことが許されている。(むしろ必須)
このプチ断食が減量には一番効果があったと思う。
健康診断の前日だけなら誰もがやっていることではあるが、これを2週間プログラムのあいだは毎日続ける。
バターコーヒー/低糖質・低炭水化物/バランスの良い脂肪摂取
バターコーヒーは、 低糖質・低炭水化物を実践するために必要となる代替エネルギー源であり、なおかつカフェインによる集中力向上の効果を担っている。
さらにこのバターコーヒーで バランスの良い脂肪摂取を実現するために、バターをグラスフェッドバターに指定するとともに、MCTオイルも加えてある。
このように摂取する脂肪の種類を指定していることが大きな特徴である。
サラダ油やマーガリンではダメなのだ。
自分に合わない食材の特定/野菜や魚の摂取
最後のポイントは、 自分に合わない食材の特定を自分で行えるようにすることである。
これが著者の言ういわゆるバイオハックである。
2週間プログラムは、そのための準備期間、デトックス期間でもある。
2週間プログラムの期間中は、食べたものが原因となって引き起こされる頭痛や眠気、胃もたれなどが起こりにくい食品だけを食べる。
それによって、食べたものが自分の体に引き起こす反応をより敏感に感じ取れるようになる。
この2週間プログラムを終えると、 自分に合わない食材の特定ができるようになってくるという仕組みである。
そして、頭痛や眠気、胃もたれなどが起こりにくい食事方法の代表的なものが、 野菜や魚の摂取なのである。
野菜や魚は2週間プログラムでもメニューの中心として、しっかり食べることが理想となる。
改めて確認するまでもないというような当たり前のことも多いが、就職して仕事をするようになってから徐々にできなくなってしまったことも結構ある。
「最強の食事」2週間プログラムでは、これらのことを徹底して実践してみた。
実践した環境・条件
「最強の食事」を読んだ方ならわかると思うが、書いてある通りに実践するのは非常に難しい。
完璧ではないにしても2週間継続して実践できたのは、
- 職場が自宅で、ほぼ毎食自炊できた
ということに尽きる。
なぜなら外食や中食(=買ってきて食べる)で実践しようとしても、「最強の食事」で食べてよいとされている食品、食材が極端に少ないため、まともに食事できないからである。
ちなみに実践にあたってもっとも厳しい制約は、 小麦を食べてはいけない という条件である。
「小麦を食べてはいけない」なんて「(2週間プログラムを)やるな、あきらめろ」と言っているようなものだが、自炊だけに絞れば、そして2週間だけ限定だからと思えばなんとかなった。
また、2週間プログラムはメニューがすべて決められていて、朝食、昼食、夕食をすべてメニューリストにある料理から選んで食べることになっている。
しかし、そもそもアメリカ在住の著者が作ったメニューのため、食材の入手が難しいものが多く、そっくりそのまま真似することができない。
そこで、 ある程度はアドリブを利かせて、代替メニューで実践することにした。
結果
前置きが長くなってしまったが、結果を紹介する。
2週間プログラムの実践による体重および体脂肪の変化
2週間プログラムでの体重および体脂肪の変化は以下のグラフのようになった。
(7日目は終日外出していたので測定できず。15日目はプログラムは終わっているので朝の測定のみ実施。)
この2週間で体重は3.4kg減、体脂肪は2.1kg減となった。
ジョギングや水泳など、運動でこれだけ痩せるのはかなり大変(特に体脂肪)なので、結果に大変満足している。
14日目に体脂肪がぐんと跳ね上がっている。
これは13日目に行ったタンパク質の摂取量を極端に減らす”タンパク質ファスティング”の反動だと思われる。個人的にはあまり極端にタンパク質を減らしすぎないほうが良かったのかもしれない。
2週間プログラムで実践した食事について
例として、少しこなれてきた10日目の食事を以下に示す。
10日目 | 時間帯 | 内容 |
---|---|---|
朝食 | 7:50 | コーヒー+バター10g+MCTオイル小さじ3 |
昼食 | 12:30 | 鯖の塩焼き、大根おろし、ブロッコリー1/3、納豆、アボカド1/2、かぼちゃのスープ、コーヒー+バター9g+MCTオイル小さじ2 |
夕食 | 19:00 | 温野菜、ほうれん草と卵のバター炒め、豆腐1/4丁、ぶどう10粒、牛乳2杯 |
栄養価詳細
項目 | 数値データ | 項目 | 数値データ |
---|---|---|---|
エネルギー | 1050 kcal | ビタミンD | 10.5 ug |
たんぱく質 | 54.6 g | ビタミンK | 757 ug |
脂質 | 62.9 g | ビタミンB1 | 0.61 mg |
炭水化物 | 66.5 g | ビタミンB2 | 1.69 mg |
カリウム | 3188 mg | ビタミンC | 143 mg |
カルシウム | 717 mg | 飽和脂肪酸 | 25.87 g |
リン | 984 mg | コレステロール | 350 g |
鉄 | 8 mg | 食物繊維 | 14 g |
ビタミンA | 999 ug | 塩分 | 4.8 g |
ちなみに栄養バランスのチャートと各栄養価の数値を出すために、”そらまめ”という食事記録アプリを使った。
料理や食材のリストから選ぶだけでチャートや栄養価の表が出てくるので便利である。
データを見てみると、ビタミンB1と食物繊維は不足気味だが、それ以外はほぼバランス良く摂れている。
2週間プログラムのメニューでなくても、通常の食事でバランス良く摂ることは結構難しいので、上出来と言えるだろう。
また「最強の食事」で強く主張されている脂肪については、飽和脂肪酸が突き抜けてしまっている。
これが従来の栄養学的な観点でのバランスのよい食事と大きく異なっているということだろう。
この数値の要因は朝、昼、晩と摂っているバターである。
2週間プログラムの集中力アップへの効果について
通常時は1時間か1時間半もすれば自然に集中が切れて休憩していたが、2週間プログラム期間中は2時間以上継続できるようになった。3時間ぶっとおしで作業に没頭していたということもしばしばあった。
もちろん個人差も大きいし、何の作業をするかといった他の要因も大きいのだが、その点を加味しても確かに効果があったと思う。
また、個人的に悩みの種だった 昼食後の強い眠気については大きく改善した。
眠気で集中できなかったり、眠気に勝てずに仮眠をとったりすることがぱたっとなくなった。
おそらく朝、昼のコーヒーのカフェインによる効果と、夕食にしか炭水化物を摂らないことによる効果だと考えられる。
結果的に午後の作業効率が大きく上がったので、 2週間プログラムは「エンジニアが一流スポーツ選手のように健康管理・栄養管理して、仕事で最大限のパフォーマンスを出す」という理想に近づく手段として有効だと実感している。
2週間プログラムの体調の変化について
2週間プログラム中は禁酒していたので、二日酔いもなく体調も随分良かった。
「最強の食事」の食事に関するルールを守ろうとすると、酒を飲んでいる場合ではないという気持ちが芽生える。
このため、普段は週3,4日のペースで晩酌していたが、2週間プログラム中の禁酒はとくに辛くなかった。
酒の話ついでに言うと、「最強の食事」の著者がやっているサイトから色々とデータのダウンロードができる。
The Bulletproof Diet Roadmap Free Download
https://blog.bulletproof.com/the-complete-illustrated-one-page-bulletproof-diet/
このなかに酒についての資料も含まれているので、酒自体が全くダメというわけではないようである。
また、体調の変化に関して、「最強の食事」の言うところの”炎症”も経験した。
はじめたばかりのころに空腹感をまぎらわせるため水出しの緑茶を飲んでいたのだが、翌日もその緑茶を飲んだところ、明らかに頭がぼーっとして全然集中できなくなった。
それからは緑茶も時間が経ったら捨てるようにしている。(当たり前?)
「最強の食事」にならえば、これも立派なバイオハックといえるだろう。
このように食べた(または飲んだ)ものが体に影響を及ぼしていることを観察し、原因を特定することができたのも、今回の2週間プログラムの収穫であった。
2週間プログラムを実践してみた感想
体重・体脂肪のグラフを見ればわかるとおり、ほとんど毎日のように順調に減っていったので楽しく続けることができた。
食事についてはかなりアドリブのメニューになってしまったが、普段全く食べないアボカドに挑戦したり、意識して魚を食べる頻度を多くしたりと食事のことを真面目に考える時間が増えて、食への興味が高まった。
実質1日2食なので、数少ないチャンスにおいしくて栄養があり自分の体にあったものを食べたいという気持ちも強くなり、スーパーでの食材選びや自炊が楽しくなったのも、2週間プログラムによる良い副産物だと思う。
減量や食事がモチベーションを保ってくれる役目を果たしていたが、それによって集中力が高まって仕事の効率が上がり、生産性が高まったことも大きな成果である。
2週間が過ぎても、無理に終わらせる理由はないと思うほど、ストレスはなかった。
1ヶ月のうち半分は節制する、というくらいの気持ちで毎月やってもよいと思っている。
具体的に揃えたもの(食材、器具)や食事内容などは、また別の記事で紹介するつもりである。